三宅島への社員旅行
20代の時に勤めていた、現場監督を主な生業とする造園会社でのこと。
私が幹事をやった年、社員旅行を三宅島にした。
前年度の神津島に続き、2年連続の伊豆諸島。
行く前は、ある先輩と大喧嘩して、社内が2つに分かれてしまった。私のせいで・・・。
小さな会社が真っ二つ。
反対派閥(パソコン拒否派)の2人は、最後まで意地を張って、私が幹事の社員旅行に行かなかった。
とは言え、下請けさんと合わせると15人の大所帯だ。
島に着いたら、まずレンタルバイク屋さんで、原チャリを借り、島中を走り回った。そこまでは去年の神津島と同じだった。
満点の星空
夜は、島にあるスナックでしこたま飲んだ。
愚痴ったよ。
ケンカした、先輩のことについて・・・。
飲み過ぎでグロッキーになったが、言いたいことを出し切ったからか気分はスッキリしていた。
スナックを出ると、雲ひとつない夜空に目を奪われた。
横浜で見る夜空と全く違い、星が今にも落っこちてきそうな、星空が頭上に広がっていた。
その時初めて、
肉眼で天の川を見た。
図鑑で見た天の川が、目の前で瞬いている。
今でも鮮明にあの夜空が頭に浮ぶ。
天の川を見慣れた人からすれば、なんてことない夜空かも知れない。
しかし、1等星も何とか見えるくらいの都会の夜空しか見たことない人にとって、あの星空は、星に興味がない人でも、感動すると思う。
三宅島に近づくにつれ、その海の青さにびっくりしたとともに、夜は、酔いがさめるくらいの満点の星空。
感動の社員旅行だった。
ムカつく先輩から離れ、いつまでもここにいたいと思いながら、みんなで道路に寝そべって見ていた天の川は、今も島に行くと見えるのかな。