若かりし頃、羽田空港で機内清掃のバイトをしていたことは以前書いた。
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機内清掃と言っても正確には、機内清掃をやっている会社でバイトしていた。
その会社は、A○○の孫請けにあたる会社で、機内清掃だけでなく
- 飛行機への給水(通称給水)
- 飛行機からの汚物処理(通称ブツ)
- オシボリを蒸して機種ごとに箱詰めする作業(通称オシボリ)
の業務を担当していた。
羽田空港にあるその会社では、なんだかんだ約4年もバイトしていた。
上記4つの中で一番長くやっていたのは、実は4の通称オシボリ。
本当は、機内清掃をずーっとやりたかったけど、オシボリ担当の社員の方がかなりの腰痛持ち。加えて、オシボリの仕事以外に氷の袋づめの仕事があって、氷づめ担当のお爺ちゃんとオシボリを専用のかごに詰めるおばちゃんが、「一癖」ある方だった。
機内清掃する時に必要なランパス(運輸省(当時)発行の空港施設内に入るための身分証明書)が出来るまで、オシボリのところでバイトしてもらうのが、その会社のやり方だった。
だけど、強烈な個性ある人生の大先輩達に、かなりのバイトがランパスが出来上がる前に辞めてしまっていた。
確かに、あのお爺ちゃんとおばちゃんはちょっと癖があった。
でも、お爺ちゃん子お婆ちゃん子の私にはどうってことなかった。
だから、バイト先の取締役がそんな私を、「あの一癖ある爺さんオバサンのところで全然平気なヤツがいる」と思っていたようだ。腰痛持ちのオシボリ担当社員さんが腰の手術をする際、「あそこでやれるバイトはアイツしかいない」と言うことで、機内清掃から引き抜かれた。
その後、社員さんが復帰してもずーっとオシボリ担当にさせられた。
ま、もともと良かった時給をかなり上げてもらったので、不満は無かったけどね。
飛行機って、天候にものすごく左右されるので、予定通り飛ばないことが多々ある。
天気が良くても、風が強かったり、滑走路上に問題があったり、飛行機自体に問題があって飛行機を変えたり(シップチェンジ)することもしばしば。
シップチェンジも、同じ機種なら機内食等を移動するだけで済むけど、機種が違うとギャレイ(飛行機の台所みたいな場所)も全く違うので、全然流用出来ない。
そういう時は、出発時間が近い同機種の物と入れ替えたり、急遽、オシボリで言えば蒸しあがった物と入れ替えたりなど、毎日、目まぐるしくスケジュールが変更していた。
オシボリの蒸し器担当は男性2人、おしぼりを専用のかごに詰めるは例のおばちゃん2人で毎日作業していた。
昼は交代で、蒸し担当の男性とどちらかのおばちゃんと、2人で昼休憩をとっていた。
お昼は、なぜかいつもおばちゃんが用意してくれていた。とてもありがたいんだけど、「それじゃバイト代もったいないじゃん」と言っても、どっちのおばちゃんもそれこそ毎日私と、私とペアでオシボリ蒸し器担当をやっているバイト君に買ってきてくれた。
その昼休憩、すっごい苦痛だった。
理由は、片方のおばちゃんの悪口を、
それこそず〜〜っと聞かされるからだ。
最初のうちは、「そうですねぇ~~」なんて適当にやり過ごしていたけど段々おっくうになっていた。
職場の隣が多摩川の土手なんで、天気のいい日はそこに行ってお昼を食べることにして、おばちゃんの悪口合戦から逃げていた。
ある日、急なシップチェンジで、おばちゃん2人が今詰めているオシボリを違うかごでつめてもらう必要に迫られたことがあった。
前日、片方のおばちゃん(Aさん)とペアで、昼休憩の時にBさんの悪口を聞くのが嫌だったから、天気が良かったこともあり、多摩川の土手に逃げた。
昨日、話したかったことを話せなかったイライラなのか、「そんなの出来ない!」って、オシボリをぶん投げてその場から出て行ってしまった。その日人数が少なかったので、
朝一から、超面倒ことになった。
そしたら、もう片方のおばちゃん(Bさん)がニヤっとしながら、「私やるから大丈夫!」って。
ちょっと怖かったけど、Bさんの頑張りと、異変に気付いた、氷の袋詰め担当の爺ちゃんが手伝ってくれ、何とか乗り切った。
次に日、ムッとしたまま出勤した、昨日バックレたAさんは、私と目も合わせず、その日の昼休憩の時、私とペアでやっていたバイト君に延々悪口を言っていたそうだ。
しばらく経った後、ブッチギれたAさんに聞いてみた。
なんであの時キレたの?って。
そしたら、「Bさんからいついつ〇〇をもらったでしょ。私も同じ物をこの間あげようとしたら受け取らな方じゃない」
え、理由ってそれだけ?
怖ェ~~~~。
〇〇って、当時よく食べていた焼きそばパン。
よく食べていたので、食べ過ぎて少々飽きていた。
その飽きた頃に、(ぶっちぎれたAさんが)買ってきてくれたので、やんわり断っちゃった。本当にやんわりだよ。
Bさんにもらったのだって、かなり前だよ。
今でもよく覚えている出来事。
その時学んだ。
- 女性が複数いる場合、出来るだけ平等に接しないといけない。
- 女性は、何歳になっても女なのだ。
- 話しているときは、しっかり聞くこと。
当時、私とペアでオシボリ担当しているバイト君も、同様に勉強したようだ。
でもそのバイト君は、機内清掃している子と同棲していた。
だから、実は当時彼女がいなかった私より女性のことについて多くを悟っていた。
私は、まだまだひよっこだったのだ(-_-;)
20年以上経った今はどうかって。
まだまだ、勉強中です(-_-;)